上部の写真は、私が15年前に宇都宮市の高級レストラン「オーベルジュ」にお招きをいただき、演奏した時のパンフレットです。
下部の写真は、昨年岩手県公会堂の中にある、岩手を代表する「多賀レストラン」主催の「第2回・多賀文化人会」に招かれての演奏の時のパンフレットです。
私は田舎育ちで、洋食には小さい頃から無縁でした。又高校の高学年まで、すき焼き鍋を食べた事がなく、すき焼きは洋食ではありませんが、当時、豚肉しか食べた事がなかったので、牛肉はあまりうまいと思いませんでした。
一番好きだったのは、母がつくってくれた、「みそかやき」、「肉かやき」、「くじらかやき」でした。(かやきは,貝焼きの方言です)
それもかなり濃い目の味の・・・・・・・・。たぶん18才から19才頃で私の味覚は確立されたと思っていました。
しかし、この現状を打開するチャンスがまだありました。それは家内が比較的町の出身で味が薄く、洋食も良く作ってくれました。そのおかげで血圧が当時だいぶ下がった記憶があります。
そんなことで上の宇都宮では、調子に合わせて洋食(フレンチ)はすばらしいとか、社交辞令を言っていましたが、下の昨年の盛岡では、本当に心から「ここの洋食はうまい」といえるようになりました。
何事も、固定感念(舌は二十歳前に確立されるとか)や、食べず嫌いとかをなくし、「・・・無・・・」になれば、そのものの良さが理解出来て、自分が深まっていくのかなあ・・・なんてわけの解らない事を書いてしまいました。
でも今でも一番好きなのは、あの「みそかやき」そして「くじらかやき」です。
飯塚 雅幸